Austin Sevenとの違いは、フロントグリルのデザインとボンネット先端、トランク、ステアリングの中央に付けられたエンブレムぐらいのもので、実質的には全く同じ車でした。
一番目立つ相違点であったフロントグリルのデザインの違いはというと、Austin Sevenのフロントグリルが横9本の波型バーで合ったのに対し、Morris Mini-Minorの方は横10本の直線バーと縦7本のバーを組み合わせた格子状になっていたという点。
ラインアップもAustin Sevenと同様に数種類のグレードが用意されましたが一方で輸出用のモデルもつくられ、エクスポート・サルーンと名づけられたこのモデルは、ベーシック・サルーンとデラックス・サルーンのちょうど中間に位置するグレードとしての格付けがなされていました。
装備の点で言えば、前席左右のサンバイザーや開閉可能なサイド・ウィンドウなどが特徴で、メッキ・パーツが多用されていたことからすると、輸出用としてかなり見栄えを重視したつくりになっていたようです。
そして、長きに渡りAustin Sevenと共に改良を受けることになったわけですが、当初から”Mini”の名を冠していたことから考えると、なんとなくこちらの方が元祖という気がしませんか?